『ゴジラ-1.0/C』(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)、つまりモノクロ版を見てきました。カラー版についての詳しいレビューは以下を見ていただくとして、
モノクロ版はどうだったのか。カラー版とどっちを見に行くべきかについて書きたいと思います。
モノクロはゴジラ-1.0の世界観に合う
戦時中から戦後という舞台であるため、モノクロはその時代っぽさを引き立てますし、記録映像のようなリアリティが生まれます。より悲惨さ、凄惨さというのが強調されるように思います。
が、カラー版を年末に見たときと今で大きく気分が変わったことがあり、それは能登の地震があったということです。リアルな災害で、日本の町並みの瓦礫の山という映像に直面してしまったことで、写っている映像が嘘モノであるという事実が引き立ってしまい、それをわざわざ創作でやることを見たくない気分というのが生まれてしまいました。これは作品と全く関係ない話なのですが、事実として年末と年始で思った以上にムードが変わったことを実感してしまいました。
かつて3.11の後にシン・ゴジラという作品が生まれそれは楽しめましたし、ゴジラという存在自体が戦争や原爆等のメタファであるということでありますが、ニュースのリアルタイム度が高すぎたということなのかと思います。今まさに災害が起きているときに、それをエンタメの中で扱うことの拒絶感というものが生まれました。
ゴジラの迫力は変わらず
ゴジラという怪獣自体がモノクロであるということもありますが、モノクロで迫力が落ちるということはなく(熱線が青くない分認識しづらいかも?くらい)問題なく楽しめました。
というか途中からモノクロ映画を見ているという意識がなくなってくるというか自然と脳内でカラーが補完される感覚になってきます。モノクロで見ることの驚きがすごくあったかというと、それほどでもない感じでした。
最近だと「パラサイト-半地下の家族」のモノクロ版を見た事があるのですが、あちらはなんとも雰囲気が変わって新鮮な感動があったのに比べて、今回はそこまで驚きが少なかった気がします。
と言ってもゴジラマイナスワンという作品自体がとても面白くて、モノクロになることでそれが台無しになっているとかではないので普通に楽しめました。
結論どっちを見に行くべきか?
初めて見る方には、どちらかというとあえてモノクロで見なくてもカラーで見たらいいんじゃない?と勧めると思います。一方で1度見たという方にはこの映画自体が2度映画館で鑑賞する価値があると思っているので、そのついでにモノクロで見てみてはいかがでしょう?とオススメしたいと思います。
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