風来のシレン6 レビュー「難しいけど快適」

ゲーム
2024.01.27

「元祖ローグライク」というと言葉が若干おかしいのですが、ローグというゲーム性を世の中に広めた「トルネコの不思議のダンジョン」の直系である風来のシレンシリーズのナンバリング最新作が実に１４年ぶりにリリースされました。

公式サイト

「ローグライク」ジャンルは昨今広がりを見せており、ランダム生成でレベルアップ・ビルドしながら進み、やられたらイチからやり直すという方式を踏襲し、ヴァンパイアサバイバー他たくさんのゲームが生まれていますが、こちらはよりクラシカルなローグテイストのターン制RPGです。

歴史の長いゲームなのでどんなゲームなのか大体は知っている方のほうが多いと思いますが、基本的に難しそうなイメージがあるかと思います。実際、負けるとお金も所持品もレベルも全部失ってしまうので、初めて遊ぶ人は「なんということだ・・・」とショックを受けるかもしれません。が、その分、踏破していく中の緊張感とそれを乗り越えた先の達成感はひとしおです。

そしてこのゲームが魅力的なのはやられた時に納得感があるということです。ランダム要因が大量にあることで思いもよらない展開になるのですが、やられたときには思い返すとあの時ああしておくべきだったという反省が生まれます。そのことが経験となり、次はもっとうまくいけるのでは！というモチベーションに繋がり実際その経験は成果に結びつきます。レベル・お金を失ってもプレイヤー自身の経験値は残るのです。

予想外のピンチとそれを工夫して打開したときの気持ちよさ。

そして死。悔しいけど今度こそはとチャレンジしたくなり無限ループ。

災難にあっても今はそれをSNSに共有することができるので、不幸もネタの一つになる時代です。

過去作の反省を踏まえ遊びやすく進化

私自身、このシリーズそんなにたくさん遊んでいるわけではないのですが、初代トルネコのダンジョンとその後Wiiで発売された３、これが問題作でテンポの悪さなどが目立ちその後シリーズからは遠ざかってしまっていました。久々に発売されると聞いて、最近のローグライクとはまた違う楽しさを味わいたいと思って遊んでみたところ、今回はとても良くできているように思います。

なんといっても全体のテンポがよいです。サクサクと遊べるので集中力が途切れることなくずっと遊べてしまいます。

プレイヤー自身が知識を得ることがこのゲームの重要な要素なのですが、それに対するゲーム内の辞書機能が充実していて、攻略Wikiを見なくてもゲーム内で必要な情報を得ることができるのが良いです。また画面表示のカスタマイズも情報量重視に様々にカスタマイズできるのが良いです。

一方でグラフィック的な演出面はそこまでではないです。レトロゲームかな？というくらいに演出は一昔前の感じがあります。が、キャラクターは魅力的ですしゲーム本体が面白ければ問題ないというところです。

無事クリアしました。もうクリア？といってもエンディング見るまでがチュートリアルみたいな感じで、ここから大量のダンジョンとさらなる難関が待ち構えているという感じです。

1000回遊べるRPGの名にふさわしい出来だと思います。

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