The Yellow Monkey 菊地英二”Annie”の男らしいドラム名曲6選

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The Yellow Monkeyのドラム、アニーこと菊地英二さんのドラムプレイで個人的にベストだと思う曲6選をお送りします。
私は思春期に初めて好きになったバンドがイエローモンキーで、それ以来ずっと聞き続け追いかけてきました。
また自分自身も学生の頃から趣味でドラムを叩き、初めて叩いた曲もイエローモンキーということで、ドラムプレイの観点からもアニーのベスト曲と思うものを5つ選出してみました。

菊地英二さんはギターの菊地英昭さんの弟でメンバーの中では一番若い末っ子キャラです。一瞬ヒゲ坊主になったこともありますがそれ以外ではストレートロン毛がトレードマークです(雑なプロフィール)

太陽が燃えている

イエローモンキーのドラムビートの代名詞と言えるパターンがあり、それはシェイクビートと言われるリズムです。エイトビートの裏拍にあたる16分音符、これが差し込まれることで「タンツタカントンタ」というようなリズムです。このビートが採用されている曲にはバラ色の日々、楽園、Burn、追憶のマーメイド、Love Communicationなど、シングル曲の代表曲でたくさん使用されていています。このビートに他のメンバーの演奏が合わさると「イエローモンキーだな」というアイコニックなサウンドになります。
先日テレビ番組のインタビューでこのビートは「ニルヴァーナが元ネタ」だということが語られました。具体的には最も有名な「Smells Like Teen Spirit」で「ジャーンジャーンスカスカジャンカ」というビートがそっくりでなるほどと思いました。

そんなシェイクビートの曲の中で、この曲はイントロのフィルがテクニカルかつダイナミックで特にアニーが際立ってパワフルな曲なので選出しました。
そしてこのビートについて、

パンチドランカー

アルバムのタイトル曲であり1曲目を飾る曲です。ドラムビートのみで始まり、バスドラムがズダンズダンと響く荒々しいビートが特徴の曲です。113本の過酷なツアーのすべてのオープニングで披露され、アニーを象徴する曲の一つです。アニーのドラムに続いてヒーセのベース、エマのギター、そしてロビンも珍しく歌の前にギターを重ねてきて、イエローモンキーここにありという堂々たるオープニング曲です。弦楽器のリフがドラムのダダンダダンというリズムと同調するように刻まれており、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」などを思わせる手法です。これによりドラムのビートがより強く印象付けられた1曲となっています。

Father

この曲はイエローモンキーの中でも最も泣ける曲の一つ。イントロからダイナミックなフィルが炸裂し、その後は小節ごとのフロアタムが刻まれることでパワフルで高揚感があります。要所に挟まれるフィルもダイナミックで広い大自然の情景が流れるような開放感と、ロビンの感傷的な歌詞が染み渡る名曲です。誰もが心の中の「お父さん」に思いを馳せる名曲です。

先日、父の日に山下達郎さんがラジオでこの曲をかけて「アニーのドラムが素晴らしい」と評されていたそうで、大御所からも称賛される1曲です。

JAM

イエローモンキーを代表するバラードの1曲。
この曲のドラムはまずイントロのハイハットのカウントが肝で、これが流れた瞬間会場は歓喜の悲鳴に包まれます。ただカウントしているだけのようですが、実際に叩いてみると強弱をつけたカウントや、ハーフオープンで「しゃーん」と響かせるところのニュアンスがとても難しく、過去のインタビューでロビンが「あのイントロにアニーは全神経を注いでいる」というようなことを語っていたのを読んだ覚えがあります。

リズムパターンとしては8分の12拍子と呼ばれる3連符が4セットで1つの拍子となるパターンで日本のポップスの中では珍しいパターンなのではないかと。
そして最近テレビのインタビューでも語られていたのですが、このリズムは「ゴーストノート」が隠し味となっています。ゴーストノートとははっきりと聞こえないような小さな音で叩かれる音のこと。これにより特有のグルーヴが生まれます。実際に自分で叩いてみるとごく小さく叩くのはとても難しくて、アニーのドラムって奥が深いんだなと思いました。

Burn

イエローモンキーの中で一番売れた曲で有名な曲で、当時ドラマの主題歌でした。この曲のポイントはAメロのところのタム回し。シングル曲でありながらこのようなパターンは珍しくアニーもインタビューで「このリズムパターンをシングル曲に入れられたことが一つ達成できたこと」と語っていました。 MVでも妖艶に踊るロビンの後ろで荒々しく叩くアニーがとても格好良くて全体の曲の完成度、ビジュアルともにバンドがひとつの頂点を迎えた瞬間であると言えます。この曲のドラムをカバーすることが出来たらイエローモンキーのドラムをカバーしたという満足感が得られます。

パール

この曲は活動休止間際の頃でバンドの雲行きが怪しくなってきた頃に生まれた「ヤケクソ気味な」パワーを持った楽曲です。この曲はトレードマークであるスネアによるシェイクはいのですが、代わりにバスドラムがハネていてグルーヴ感が満載です(これがドラム初心者にはとても難しい)。このバスドラムが跳ねるパターンは最新曲の「罠」などでも顕著です。

イントロのフィル、メロの合間のブレイクで入るフィルがダイナミックでこれが真似できるととても格好いいです。そして後半にスネアとタムで長く回す珍しいパートがあり、構築的なビートが夜のハイウェイを駆け抜ける疾走感を引き立てています。

以上6曲をまとめましたが、もちろんこれ以外の曲も名曲がたくさんあります。この5曲でイエローモンキーのアニーのドラムプレイの特徴を掴んでもらったらぜひ他の曲も聴いてほしいです。

他のメンバーについての解説はこちら

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