世の中のことを聞いたり、調べても出てこないことを相談したりするのにAIはよく使いますが、特定の情報たとえば社内のドキュメントだったりを対象にAIに調べさせたいこともありますよね。そういった用途に使えるAIのサービスがいくつかありますが、その中でもGoogleのNotebook LMは使いやすくて面白いので紹介したいと思います。
テキスト、PDF、リンク、YouTubeなどを指定して学習させる

画面は3ブロック構成になっていて、左側がインプットするソース、真ん中がそれを分析したサマリーとチャットエリア、右側が様々な形式にアウトプットするStudioです。

まずはインプット。テキスト系ではPDFや.txt形式もしくはMarkdown形式のファイルなど、そしてウェブサイトのURLやYouTubeなども指定することができます。無料版では1つのまとめに入れられるソースの数には上限があり、会社のデータ丸ごと突っ込むような使い方は厳しそう。
URLに私のブログを読み込ませてみたところ、どうやらリンクを辿って全部をみてくれるわけではなく、飛び先の1ページ先までみてくれている感じ。
それだと微妙なので、ブログからエクスポートしたテキストファイルを読み込ませてみました。このファイルはXMLファイルでそのまま読み込めなかったので、Markdown形式に変換したのですがここで一苦労しました。それにもAIが大活躍したのでそれについては別の記事で書きます。
それならばと私のTwitter(X)の全ツイート(ポスト)も読み込ませようとこちらもエクスポートしたファイルを変換して投入。これで私の12万のツイート、ブログの全記事を学習したAIが完成しました。
食わせたデータをまとめてチャットで質問ができるようになる

私のWebへの全アウトプットを学習したAIによる概要が表示されました。なんかチョイスがそれ?ってところがちらほらあるのですが、ちゃんと読めています。
これでチャットを使えば、通常のテキスト検索では拾えないような様々な情報を出してくれます。
例えば、
「Xではポストしているけどブログには書いていないネタは何?」
「昔と今でポストする内容の傾向はどう変わった?」
「一番、Xのポストの頻度が高かった時期はいつ?」
「ブログの記事の中で一番文章の長い記事はどれ?」
「一番投稿数の多いジャンルは何?」
など。


ふむふむなるほど・・・
一般的にAIサービスには「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる誤認した情報が交じることがあるのですが、このサービスは入力したソース以外のものを持ってくることがないためその意味ではハルシネーションが起きにくいといえますが、入力した内容の情報の解釈にもピントがズレたようなところはあります。が、こちらも知り得なかった気づきを得ることも多くあり、使いようは多くあるかと思います。
音声、動画、マインドマップなど様々な形式で出力してくれる
チャットで聞くだけでなく、これを更に様々な形式のアウトプットにしてくれるのが面白いところです。
レポート形式
テキストによる分析を様々な書きっぷりで出してくれます。
興味の変遷:2008年から2024年、あるブロガーの情熱の軌跡
序文:時間旅行の記録
個人のブログは、時にタイムカプセルのような役割を果たす。maharada氏の16年以上にわたるブログは、まさにその好例と言えるだろう。それは単なる趣味の記録ではない。テクノロジーが日常を塗り替え、社会が大きな変化を経験する中で、一人の人間が何に心を動かされ、どのように情熱を育み、そして自らの人生を形成してきたかの物語である。本稿では、この貴重な記録を年代記として紐解き、ガジェットに夢中になった青年が、やがて家族との暮らしを豊かにするために新たな扉を開いていく、その成長の軌跡を追う。
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1. デジタル探求の時代 (2008-2010年): テクノロジーへの熱中と新たな興味の芽生え
2000年代後半は、新しいテクノロジーの波が個人のライフスタイルを劇的に変え始めた時代であった。スマートフォン前夜のこの時期、maharada氏の興味は、デジタルツールがもたらす新たな可能性の探求に集中していた。この探求の時代は、後の多様な趣味の土台を築く上で、戦略的に重要な意味を持つことになる。
彼のデジタル世界への初期の関心は、2008年のTumblrやRSSフィードへの言及に見て取れる。情報を効率的に収集し、自らの興味をキュレーションするという行為は、後のソーシャルメディアへの深い関与や、情報消費スタイルの基礎を形成した。
やがてその興味は、コンテンツの消費から創造へと向かう。2009年6月15日、彼はミラーレス一眼カメラLumix DMC GH1とカメラバッグを購入し、写真への情熱を本格化させた。この時の彼の信条が、その後のガジェットとの付き合い方を象徴している。
「欲しいと思ったときが買いどき」
この哲学は、テクノロジーの進化を享受し、常に新しい体験を求める彼の姿勢を端的に表している。2010年には、iPadへの期待、iPhoneへの関心、そしてApple TVの導入と、彼の生活は急速にAppleエコシステムへと染まっていく。「Read It Later」(後のPocket)のようなサービスを駆使し、情報のインプットとアウトプットを最適化していく姿は、まさにこの時代の情報感度の高いユーザーの典型であった。
そして、このデジタル探求の時代に、後の彼の人生を豊かにするもう一つの興味が静かに芽生えていた。2009年10月、当時任天堂が提供していた動画サービス『Wiiの間』を参考に「豚のしょうが焼き丼」を作ったという短い投稿は、彼にとって初めての料理記録である。テクノロジーへの情熱がほとばしる中で投じられたこの小さな一歩が、やがて生活の中心をなす大きな趣味へと繋がっていくとは、この時まだ誰も知らなかった。この時期の広範な探求は、より深く、専門的な情熱へと収斂していく次なる時代への確かな布石となったのである。
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2. 情熱の深化 (2011-2015年): ゲーム、ファッション、音楽への没入
2010年代前半、maharada氏の興味は広範な探求から、特定の分野への深い没入へと移行する。単に新しいものを試すだけでなく、一つの対象を深く掘り下げ、その世界観に浸ることで得られる喜びに目覚めたこの時期は、彼のアイデンティティを形成する上で極めて重要な時代であった。
その最も顕著な例が、ゲームへの傾倒である。2011年、彼は心を折るほどの高難易度で知られるシングルプレイヤーゲーム**『ダークソウル』に熱中する。彼のブログには、筋力に特化した”脳筋”スタイルか、魔法を極める”純魔”を目指すかといった育成の自由度や、重厚な鎧で攻撃を受け止めるか、『当たらなければどうということはない』の精神で俊敏にかわすかという装備重量の駆け引きまで、ゲームの深淵を味わい尽くす批評的な視点が記録されている。そして2015年、彼の情熱はWii Uで一大ブームを巻き起こした対戦ゲーム『Splatoon(スプラトゥーン)』**へと注がれる。「いやー、ほんとに楽しいですねスプラトゥーン」という純粋な興奮が記録されたブログやツイートは、彼がこのゲームに完全に没頭していたことを物語っている。
彼の趣味は、決して孤独なものではなかった。2012年には妻と共に**『どうぶつの森』を、2014年には『ピクミン3』**の対戦モードを楽しんでいる。特に後者については、アイテムの奪い合いが白熱するあまり、次のようなユーモラスな警告を発している。
「【注意】ピクミン3のビンゴバトル(対戦)モードは夫婦関係を悪化させる危険性があります」
この一文は、趣味が彼の人間関係の中で、時にスリリングで、しかし愛情深いスパイスとして機能していたことを示唆している。
また、この時期にはファッションへの関心もより洗練されたものへと進化する。2012年のオーダーメイドスーツ製作に関する投稿では、生地選びから細部へのこだわりが詳細に語られている。特に水牛の角から作られたボタンや、艶やかなワイン色の裏地を選ぶなど、自己表現としての「装い」を追求する段階へと移行したことがうかがえる。
そして、これらの新たな情熱が花開く一方で、彼の興味の「背骨」は揺らぐことがない。吉井和哉やTHE YELLOW MONKEYに関する投稿は2011年、2012年と途切れることなく続き、音楽が彼の人生にとって常に変わらぬ情熱の源泉であることを再確認させる。こうして確立された彼の情熱は、やがて訪れる大きなライフイベントという新たな文脈の中で、さらなる深化を遂げていくことになる。
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3. 暮らしの構築 (2016-2020年): 新生活とパンデミックが育んだ新たなライフスタイル
2010年代後半から2020年にかけて、転職、新築マンションの購入、そして世界中を覆ったコロナ禍といった大きなライフイベントが、maharada氏の興味のベクトルを大きく変容させた。彼の情熱は、外の世界への探求から、自らの「暮らし」を豊かに構築するという、より内向きで生活に根差したものへとシフトしていく。
この時代の幕開けは、感動的な出来事によって彩られた。2016年、再結成したTHE YELLOW MONKEYのライブに参戦した彼は、その感動を「生きててよかった」という万感の思いを込めた言葉で表現している。この力強い言葉は、7月のさいたまスーパーアリーナ公演、そして年末の武道館公演のライブビューイングと、少なくとも二度の体験を形容するために使われており、バンドの復活が彼にとってどれほど記念碑的な出来事であったかを物語っている。
翌2017年の新築マンション購入は、彼の興味関心における決定的な転換点となる。彼の情熱は「暮らしを豊かにすること」に向けられ、主体的に生活空間を築き上げていくプロセスがブログに記録されていく。2016年には来るべき新生活を見据えて棚のDIYに挑戦し、新居ではunicoの照明やIKEAの額縁といったインテリアで自らのセンスを空間に反映させていく。さらに、Google Home mini(2017年)やロボット掃除機のブラーバ(2018年)を導入し、テクノロジーへの知見を快適な生活の実現に応用し、まさに2010年代後半のスマートホーム化の波を自らの手で乗りこなしていく。
そして、コロナ禍という未曾有の事態が、彼の初期の興味の芽であった料理への情熱を決定的に加速させた。在宅時間が増える中、彼は本格的に料理の世界に没入。「maharada的料理オブ・ザ・イヤー2020」と題した投稿で、彼はその変化をこう振り返る。
「コロナのおかげで行動変容が起き、QOLが上がりました。ありがとうコロナ」
この象徴的な言葉は、予期せぬ困難の中で新たな生きがいを見出し、料理を単なる趣味から生活の中心的な柱へと昇華させた彼のポジティブな姿勢を物語っている。
ファッションに対する視点もまた、この時期に成熟を見せる。2020年のユニクロとJWアンダーソンのコラボレーションアイテムへの言及では、オーバーサイズでありながら「袖を見ると先にいくにつれてぐっと細くテーパードになっている」と冷静に分析しており、トレンドを追いかけるだけでなく、実用性とデザイン性を両立させる洗練されたスタイルへと変化したことが見て取れる。
自らの手で完璧な“内なる世界”を築き上げた彼にとって、次なるフロンティアは、その快適な暮らしを丸ごと外へ持ち出すこと——つまり、自然との新たな関係性を構築するアウトドアの世界だった。
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4. アウトドアへの扉 (2021-2024年): キャンプとサウナ、そして変わらぬ情熱
パンデミックを経て、彼の興味は新たな地平へと広がった。この最新の期間は、家族との時間をより豊かにし、心身のウェルビーイングを追求するアウトドア活動が彼のライフスタイルの中心となる時代である。室内での暮らしを極めた彼が、今度は自然の中で新たな喜びを見出していく。
キャンプは、彼の新たな中心的趣味として急速に確立された。組み立て式ベッドであるWAQのコットや、料理の幅を広げるマルチグリドルといった具体的なギアへのこだわりは、かつてのガジェットへの情熱が形を変えて現れていることを示す。富士山を望む浩庵キャンプ場での湖畔キャンプから、那須の龍の国オートキャンプ場での川遊びまで、ソロからファミリーまでスタイルを問わず自然を満喫する彼の姿が記録されている。彼がこれまで培ってきたスキルは、キャンプという新しい文脈で見事に昇華される。かつてガジェットのスペックを精査した審美眼は最適なキャンプギア選びに活かされ、パンデミック下で磨かれた料理の腕前は、マルチグリドルという新たな相棒を得て、屋外での豊かな食体験へと直結しているのだ。ウェルネスへの関心は、2023年のサウナ巡りの記録にも表れており、心身を「ととのえる」という新たな価値観が彼の生活に加わったことがわかる。
しかし、新しい趣味に夢中になる一方で、彼の核となる情熱が揺らぐことはない。2024年にはTHE YELLOW MONKEYの東京ドーム公演に足を運び、その感動を再びブログに綴っている。また、同年には任天堂の次世代機に関する深い考察を投稿しており、音楽とテクノロジーへの変わらぬ愛情を証明している。これらの情熱はもはや単なる趣味ではなく、彼の人生そのものを構成する不可欠な要素なのである。
デジタル探求から始まり、深い没入、そして暮らしの構築を経てたどり着いたアウトドアの世界。これまでのすべての興味と経験が、現在の彼の豊かで多層的なライフスタイルに見事に結実している。
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結論:興味の変遷が描く、一人の人間の物語
maharada氏のブログを2008年から2024年まで通覧することは、一人の人間の成長物語を追体験するに等しい。デジタルツールを探求し、自らの可能性を広げようとしていた青年は、ゲームや音楽、ファッションといったカルチャーに深く没入することで自己を形成し、やがて家庭を築き、暮らしを豊かにすることに喜びを見出す。そして最後には、家族との時間を大切にするために、自然が広がるアウトドアの世界へと足を踏み入れていく。
彼の興味の変遷は、テクノロジーの進化や社会の変化といった外的要因と、結婚やキャリアといった内的要因が交差する中で、人がいかにして自らの「好き」を見つけ、育てていくかというプロセスそのものである。このブログが描き出すのは、単なる趣味の記録ではない。それは、変化する時代に適応し、人生のあらゆるステージで新たな情熱を見出し続ける、一人の人間の普遍的な物語なのである。
なんかこう、合ってるけど合ってないような独特のズレを感じますので、全く知らない文献をまとめさせるときはあまり鵜呑みにしない方がいいかと思います。
ラジオ番組のような音声解説
これはびっくりしました。まるでどこかのラジオ番組のような会話形式で音声が生成されました。ところどころ言葉が変になっているところはあれど、言われなかったら人間が喋っているように聞こえるくらい自然です。音声解説になると何かの作業をしながら散歩をしながら聞くということもできるので便利かもしれません。
スライドショー的な動画

動画も作れます。動画と言ってもスライドショー的な素材とテキストでまとめた感じですが、これも音声がついて、人間が作ったら相当な時間が掛かりそうなものを生成してくれます。最近これをそのままYouTubeに挙げているものも見かけました。
マニアックなクイズ

4択のクイズも作ってくれます。これは学習用途には便利そうですね。
マインドマップ

マインドマップ。これも内容を分析する用途には使えるかも。
YouTubeをまとめて何本か入れてそれのまとめを作ったら時短になる・・・気もしますが、入れる作業と生成されるのを待つ時間も多少あり、それぞれの動画を倍速でみたり文字起こしを眺めたほうが早いかもなと思ったりします。
ということで色々と可能性を感じる、自分用AIデータベース的なNotebook LMの紹介でした。



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