みのさんが公式にYouTubeに客席からの動画を配信という異例の試みをしていて驚きました。
というわけで私も行ってきました東京ドーム。イエローモンキーの東京ドームは活動休止前最後のライブであったメカラウロコ8(当時高校生)を始め、JAM一曲だけやって去ってしまった解散イベント、そして復活後の東京ドーム、そしてもう1度やるはずだった東京ドームはコロナで消滅。に続く4回目。ということで個人的にはイエローモンキーの全部の東京ドームを見届けているようだ。
今回の東京ドームは過去最高の東京ドームであり、歴代ライブの中でもトップ3に入るんじゃないかという素晴らしいライブでした。
セットリスト
1.バラ色の日々
2.SHINE ON
3.Romantist Taste
4.Tactics
5.聖なる海とサンシャイン
6.BURN
7.ROCK STAR
8.楽園
9.SPARK
10.ソナタの暗闇
11.天道虫
12.太陽が燃えている
13.人生の終わり
14.Suck Of Life
15.LOVE LOVE SHOW
16.ホテルニュートリノ
アンコール
17.東京ブギウギ(おそそブギウギ)
18.アバンギャルドで行こうよ
19.ALRIGHT
20.悲しきASIAN BOY
21.JAM
22.WELCOME TO MY DOGHOUSE
全曲感想
1.バラ色の日々
今回のライブを象徴する1曲目。充電期間明け、アルバムの発売は決定しているが発売前、という中で1曲目に何をやるのか謎でした。今回はコロナ禍を明けて初めて声出し解禁となったライブ。会場はキャリア最高の動員数で超満員。いつものカウントダウンが明けて派手なSEのあと流れてきたのはあのピアノのイントロ。
この曲か!確かにこの曲しか考えられない!合唱だ!と5万人の観客が全てを察した。
ロビンの喉の病気明け、そもそもまともに歌えるのだろうか?むしろ無理して歌わないでくれ、という思いが交錯する中、このイントロが流れたことで「そうか、俺達が歌えばいいんだ!」と察したわけです。
そして始まるイントロサビの5万人大合唱。号泣。あーもう今日のライブこれだけで悔いはないな。そしてなだれ込むバンドサウンド。
ここでどれだけの音圧を感じれるかは不安だったのだがやはり東京ドーム、音は弱い。弱いが、メンバーの演奏の安定感はすごい。なんというかロビンの分まで俺達がフォローするという気合を感じる。
2.SHINE ON
新曲への流れ、やっぱり入るならこのあたりだよね、という納得感。雰囲気的にはストーンズ風なのでロビンがミック・ジャガーのように歩き回るイメージもあるが実はロビンもギターを構えるツインギター構成の曲である。
3.Romantist Taste
ヒット曲をやりまーす的なMCのあとこの曲がここに入ってきたことでこの後のセットリストのコンセプトを悟る。なるほど出し惜しみしないやつだ。5万人のワイパー。自分は長身なので隣の人に迷惑をかけない程度にミニワイパー。
4.Tactics
はい、声出しタイム。なるほどコール&レスポンス系はもちろんたくさん入れてくれるよね。ロビンの声が出てないのか、会場の音量が小さいのか、の区別がつかない感じはあったが少なくともいつもの声量ではないことがわかる。MCの中でも「中止になってない、今のところは」って言っちゃうくらいに本人も最後まで喉が持つのかわかっていない、それはメンバーもスタッフもそして見ている我々も。皆が祈るような気持ちでライブが進む。そんな中、この曲のコール&レスポンスはもちろん全力声出しタイムである。
5.聖なる海とサンシャイン
はいはいエマのソロタイム。じっくり聞かせて頂きましょう。鶴谷さんも絡み荘厳な雰囲気、球根が来るんだろうと構えていたが、いつもの雰囲気が違う、そして始まったのは聖なる海とサンシャイン、うぉお大好きな曲の新しい流れ! これは聞けてよかった。
6.BURN
ダウナーな曲からドンッとぶち上げる流れに組み込まれがちなこの曲。爆上がり。「フーッフーッ」を皆でしっかり発声し、ストーンズ的なモンスターバンドの風格がドームに漂う。
7.ROCK STAR
さらにシフトはトップギア。チュッチュッで拳を突き上げる。興奮しまくってなんだかいつものライブと感覚が変わらなくなってきた。
8.楽園
エマさんがぐるっとアリーナを一周するという愉快な?企画。観客に近づいてくれるのは単純に嬉しい。メンバーがロビンの分も体を張っている感じにグッと来る。
9.SPARK
ロビンが否が応にも暴れる曲である。後にMCで「めっちゃアドレナリンが出た」という様に、心配するこちらをよそにめちゃくちゃ走り回ってのたうち回っている。すごいものを見ている。ロビンがストーンズを見て再集結を決めたときの「宝がそこにある」感じ、まさにそれを我々も感じている。こんなライブが見れていることの奇跡。
10.ソナタの暗闇
ここで始まった新コーナー(?)アニーのドラムソロ、パンチドランカーを思わせるフィルを見せながら、その他アニーの四十八手をたっぷりと見せてくれる。バス2ペダルをドコドコ踏みまくる気合の入りっぷり、このコーナー毎回お願いします!と思っていたところにヒーセも参加。横隣の客席からどよめきが起こるほどにかっこよい・・・ からの、新曲!
この流れは予想外すぎた。この曲毎回これでやってくれてもいいです。このパートなくしても本体の曲が格好良すぎる新曲。みのさんも言っていましたが、大御所バンドの新曲がちゃんとアップデートされてちゃんと格好いいのって当たり前のことではないんです。すごいバンドです。
11.天道虫
アップデートされたイエローモンキーの流れで再集結後のこの曲。ライブのハイライトに新曲が入ってくるのってほんとにすごい。お決まりの特効が大爆発。
12.太陽が燃えている
ヒット曲オンパレード状態。メンバー全員の体力が持っていることがすごい。こちらは立っているだけで既に足がガタついているというのに。前回の東京ドームでは過剰なビジュアルエフェクトでメンバーが燃え上がってしまいちょっとギャグじみていたが今回はそうゆうのはなくしっかり聞かせる。
13.人生の終わり
病気のドキュメンタリー映像が流れる。ロビンがブログで「この演出は賛否が分かれるかもだけど」ということを言っていたが、演出もなにもリアルな病気という現実である。そして思った以上に壮絶な道であったことが伝わる。
からのこの曲。パンチドランカーツアーの最終日以来だったそう。そうかこの曲は簡単にはやらないんだな。今日聞けて本当によかった。けど次回聞けるのはいつになるんだろう・・・と考えたら少しゾッとした。
14.Suck Of Life
マイク振り回しちゃんとやってる。今日のエマとの絡みは・・・有りです!(令和に放送できるエディション)
15.LOVE LOVE SHOW
これもコール&レスポンスあり。本来めちゃめちゃ盛り上がる曲で実際盛り上がっていたけど、他の曲たちがモリモリすぎてむしろ影の薄いポジションになったかもしれない。
16.ホテルニュートリノ
キー高すぎてどうするんだろと思ったがやはり下げての演奏だった。背景のホテルの作り込みがすごくて舞台装置と化していた。
ここで本編終了。あっという間過ぎたがこれでも16曲。フルサイズのライブである。
アンコール
17.東京ブギウギ(おそそブギウギ)
この曲をやるということはー! みのさんが動画で「朝ドラでブギウギとかも」って言ってましたが違うんです、この曲はモンキーのルーティンのひとつなんです。従来の際どい替え歌は配信とご時世に配慮してかなくなり本来の歌詞に。しかし掛け合いは健在で次の曲へ向けて盛り上がり
18.アバンギャルドで行こうよ
なだれ込む! ロビンのアコギでスキーをするしぐさもしっかりと肉眼に収める。東京ドームで初めてということだけどすごくハマってた。武道館以外で聞くのもオツなもの。
19.ALRIGHT
ロビンがスタンド側、エマ、ヒーセが両翼に移動し大きな結界を作っての「一つに集めて」はドーム箱でのパフォーマンスの定番として定着したようだ。最高に感動的な瞬間。現在進行形のイエローモンキーの存在証明。
20.悲しきASIAN BOY
イエッサー!で本ライブ最大の発声とジャンプを決めました。もう思い残すことはない。ロビンのコールも間違えることなく、最後、エマヒーセに後ろからロビンが肩を抱きかかえて4人がひとかたまりに映る新定番ポーズも見事に決まり、無事にライブが終わろうとしていることへの安堵感が芽生える。
21.JAM
三国義貴さんのオルガンが流れた瞬間、あの頃のイエローモンキーにタイムスリップ。再集結してから鶴谷さんのピアノで何度も聞いてそれももちろん良かったのだけど、こればかりは違う。演奏以前に、三国さんのハットにピンスポットライト、斜めに構えた弾き方あの佇まいがあの頃のイエローモンキーに欠かせなかった三国さんのピアノ。
そしてサビは5万人のシンガロング。号泣。
ここで流れた新曲の「復活の日」なるほどこう来たか。かつて無いほどポジティブでパワフルでストレートな応援歌。でも新しいイエローモンキー。これは新しいアルバムが神作になるという確信を得たところで終了かとおもいきや、
22.WELCOME TO MY DOGHOUSE
野良犬再び! ほんとの予定外のアンコールだったらしい。イエローモンキーの東京ドームの情念が成仏した瞬間であった。
ヒーセのベースソロが空間を支配したとき、その神々しさに「ぅうおおお」という声が漏れた。格好良すぎる。
まとめ
ロビンの声が出ていたかというとやはり出ていなかったし、ドームの音質は微妙だった。がそんなことを差し置いても歴代最高のライブの1つになったことは間違いない。
困難を乗り越えて4人が無事に集まり、そして東京ドームという最大のハコで平均年齢58歳のメンバーが3時間のフルライブをしてしまう。そして楽曲は現役にして最高の曲をアップデートし続けており新しいアルバムも完成。
その喜びをコロナ禍を乗り越えて自由な発声と密度で味わうことができた。いくつもの奇跡が重なりそれを皆で分かち合うことができた。こんな喜びが他にあるでしょうか。
このようなライブがこれから先どれだけ見ることができるのかそれはもう全くわからないけど、これからもずっと彼らを追い続けていきたいと思います。
我がイエローモンキーは永久に不滅です!
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